バイクのカウルを自作する工程や注意点

カウル

バイクのカウルは用意されているものをそのまま使用することが多いですが、もしデザインや機能性が気に入らなければ、自分で作るという手もあります。必要な資格などは特にないので、走行に耐えられるものを作れる技術力さえあれば、専門家でなくても問題なく作業できます。既製品のカウルには大抵樹脂素材が使用されているため、自作する場合も同じ樹脂を用います。ただ、樹脂だけだと脆いので、ガラス繊維を混ぜ込んだ手法を取り入れます。それを繊維強化プラスチック・FRPと呼び、樹脂もガラス繊維もホームセンターなどで簡単に手に入ります。

FRPではガラス繊維を何層か重ねて、それを樹脂で固めながら厚みを出していきます。もちろん行き当たりばったりではまともな仕上がりにはならないので、紙などでガイドを作った上で、それに従いながら進めます。十分な厚みで大まかな形ができれば、そこから綺麗なシルエットになるように表面を削っていきます。その際にはサンダーという電動で動くヤスリがあると便利です。そして、形ができた後は、塗装をする必要があります。しっかりと塗料が乗るように下地から始めて、ベース・本塗装・トップコートと、根気よく重ねていきます。このようにいくつもの工程がありますが、どれかひとつでも欠けるときれいな見た目にはなりません。

また、カウルを自作する場合には、法律にも注意しなければなりません。車検の項目にある全高や全幅といった内容に関係してきて、もし基準を上回るサイズになってしまうと、車検に通らずバイクに乗れなくなってしまいます。したがって、せっかくの作業が無駄になってしまわないように、あらかじめ基準内に収められるように確認しておいた方が良いでしょう。

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